現代日本のような豊かで平和な社会では、阿Qの精神勝利法の使い手は負け組ではなく圧倒的に勝ち組です。
中国の作家・魯迅の小説「阿Q正伝」のあらすじと精神勝利法の説明は以下の通りです。阿Qの用いた「精神勝利法」とは簡単に言えば、精神勝利法とは事実を都合よく歪めて勝ち誇り自尊心と自己肯定感を満たす思考方法です。
時代が清から中華民国へ変わろうとする辛亥革命の時期、中国のある小さな村に、本名すらはっきりしない、村の半端仕事をしてはその日暮らしをする日雇いの阿Qという男がいた。
彼は、働き者との評判こそ持ってはいたが、家も金も女もなく、字も読めず容姿も不細工などと閑人たちに馬鹿にされる、村の最下層の立場にあった。そして内面では、「精神勝利法」と自称する独自の思考法を頼りに、閑人たちに罵られたり、日雇い仲間との喧嘩に負けても、結果を心の中で都合よく取り替えて自分の勝利と思い込むことで、人一倍高いプライドを守る日々を送っていた。
ある日、阿Qは村の金持ちである趙家の女中に劣情を催し、言い寄ろうとして逃げられた上に趙の旦那の怒りを買って村八分になり、仕事にもあぶれてしまう。食うに困って盗みを働き、逃亡同然の生活を続けるうちに、革命党が近くの町にやってきた事を耳にした彼は、意味もわからぬまま「革命」に便乗して騒いだ結果、革命派の趙家略奪に関与した無実の容疑で逮捕される。
無知ゆえに筋道たてた弁明も出来ず、流されるままに刑場に引き出され、あっけなく銃殺されてしまった阿Qに、観客達は不満を述べ立てるのだった。
そして現代ではこの「精神勝利法」の使い手こそが一番の勝ち組なのです。
なぜ現代では精神勝利法の使い手が勝ち組なのかその理由を説明していきます。
精神勝利法のメリットは精神的苦痛の無効化が可能なこと
なぜ現代では精神勝利法の使い手が勝ち組なのかの理由の説明ですが、そのためにはまずは精神勝利法のメリットとデメリットをしっかりと認識する必要があります。
精神勝利法のメリットとは脳内で事実を都合よく歪めることで、不安・恐怖・劣等感・孤独感などの精神的苦痛の無効化が可能なことです。
例えばモテない男性であれば、レベルの低い女は俺の本当の良さが理解できないから。
うだつの上がらない万年平社員であれば、こんな会社じゃ俺の力は発揮できないから。
売れないミュージシャンであれば、世間は俺の高尚な音楽についてこれないから。
などと物事を自分に都合よく考えることで、屈辱的な現実を直視せずに精神的ダメージを軽減・回避することが出来ますし、自殺などする必要もなくなります。
このように精神ダメージを回避することで自己肯定感を保ち幸福度を維持することが出来るのが精神勝利法のメリットです。
精神勝利法のデメリットは肉体的苦痛の無効化は不可能なこと
一方で精神勝利法のデメリットは肉体的苦痛の無効化は不可能なことです。
肉体的苦痛とは飢えや痛みや寒さなどです。
日本の禅には「心頭滅却すれば、火も自ずから涼し」という言葉もありますが、心の持ちようだけで炎の熱さに耐えることは普通の人間にははっきり言って無理です。
心の持ちようだけで飢えや痛みや寒さなどの肉体の苦痛を回避することはできませんし、現実から目を背けて精神勝利法を続けてもますます追い詰められ苦しみが増すだけです。
真冬の北国で家を持たずに路上生活する浮浪者が精神勝利法を使ってやせ我慢しても、マッチ売りの少女のように寒さに凍えて死んでしまうでしょう。
貧困国の難民が困窮して食料が何もないのに精神勝利法で空腹を満たそうとしてもそのまま餓死してしまうでしょう。
サバンナでライオンが襲い掛かってきているのに精神勝利法を使って逃げずにいたら、そのまま激痛を味わいながら食い殺されてしまうでしょう。
盲腸になったのに何もせず放置したら激痛にのたうち回りながら死んでしまうでしょう。豊かで医療の発達した現代日本では信じられないことですが、かつて盲腸(虫垂炎)はほぼ全員が死ぬ非常に恐ろしい病気でした。
阿Q正伝の阿Qも困窮の末に重罪人となり若くして殺されてしまいました。
精神勝利法は肉体的な苦痛や危機に対してはあまりにも無力なのです。
肉体的苦痛のほぼ存在しない現代日本で精神勝利法は最強
このように精神勝利法は肉体的な苦痛に対しては無力です。
しかし、逆に言えば飢えや痛みや寒さなどの肉体的な苦痛以外の苦しみは、前述のように精神勝利法で軽減できるということです。
モテない・自信がない・劣等感・不安・恐怖・寂しさなどの精神的苦痛は精神勝利法で無効化することができます。
そして何だかんだ言って現代日本社会では肉体的苦痛を受けることはほとんどありません。
日本に生きていて飢え死にすることはほとんどありませんし、路上で凍死することもありませんし、ライオンに襲われて食い殺されることもほとんどあり得ません。
もちろんひきこもりが高齢の親と一緒に餓死していたとか、ホームレスが路上で死んでいたとか、登山をしたら熊に食い殺されたとかがたまにニュースになったりしますが、確率としては非常に低いです。
日本全国には60万人以上の高齢ひきこもりがいるという内閣府の推計があります。
しかし、それだけ大量の高齢ひきこもりがいてひきこもりの餓死のニュースは年に数回程度ですから、99.9%の高齢ひきこもりは一切働きもせず無収入でも親のスネを齧って余裕で食べていけますし生きているのです。
全国のホームレスの数も日本経済が停滞し続けた過去20年間ですら5分の1以下になるなど大幅に減少し続けています。
全国の人数は2003年の25,296人以降、徐々に減少してきている。2011年には、半数以下の10,890人、2012年には1万人を切って9,576人、それ以降もさらに減り、2019年には4,555人となっている。
殺人件数も戦後から大幅に減り続け世界でも最も安全な国の一つであるのが日本です。一方で今も高止まりしているのは精神的苦痛から自分で自分を追い詰めてしまったことによる自殺件数です。
太平洋戦争では何100万人もの犠牲者が出たこと、江戸時代までの日本では飢饉のたびに何10万人もの餓死者が出たことを考えれば、現代の日本は肉体的な苦痛や危機に直面する可能性の極めて低い非常に平和で安全で豊かな国だと言えます。
日本は何だかんだで食うには全く困らない食料に溢れた物質的に豊かな飽食の国なので、以下に掲載されたデータのように肥満率が年々上昇し続けているのです。
第三次世界大戦が起こって日本の都市部が核の炎に包まれるとか巨大隕石が地球に衝突して地上が荒野になったりの万が一の状態にならない限り、ひきこもりニートの大半はこのまま親の資産や年金で高齢者になるまで安楽な生活を送り続けるでしょう。
実家住みのひきこもりニートで最悪両親が死んだとしても持ち家を引き継げれば、誰でも出来る簡単な在宅ワークで月5万円程度を稼ぐだけで余裕で生きて行けます。
このようにすでに日本は庶民でもほとんど働かなくとも貴族のように衣食住に困窮せずにそれなりに快適に生きていくことが可能な社会となっています。
現在の日本の貧困は単なる解釈の問題です。
しかし、文明が発達する過程で餓死なども当たり前だった時代を生きて来たことで私達人類の脳に植え付けられた本能のバグによって、将来に対して不必要なほど過剰な不安を感じてしまっているのです。
私たちの身体は生き延びて子孫を残すために進化したのであって、健康に生きるためではない。脳も同じ理由で進化したのであり、幸福を感じるためではない。脳が最優先するのは何しろ生き延びること(アンデシュ・ハンセン『ストレス脳』)
安全な生活を送っているはずなのに強い不安を感じてしまう大きな原因としては、脳の警報が、ティーンエイジャーになる前に半数が死んでいた世界に設定されているせいだと考えられる(アンデシュ・ハンセン『ストレス脳』)
現代先進国において様々な恐怖や不安の大半は単なる脳のバグであり、本当は全く気にする必要などありませんし、むしろ余計なストレスで幸福を損なう害悪でしかありません。
事実だけを見ればこの世界は右肩上がりに豊かで快適になっています。精神勝利法によって脳のバグである不安や恐怖や孤独感を捨て幸福を享受すればいいのです。
ファクトフルネスとは――データや事実にもとづき、世界を読み解く習慣。賢い人ほどとらわれる10の思い込みから解放されれば、癒され、世界を正しく見るスキルが身につく。
世界を正しく見る、誰もが身につけておくべき習慣でありスキル、「ファクトフルネス」を解説しよう。
このように現代の日本はひきこもりニートですらも食うに困らないくらい肉体的な苦痛や危機がほとんど存在しない安全で安心で豊かな社会であるため、精神勝利法だけで精神的苦痛を回避して不幸を感じずに人生を乗り切ることが出来てしまうのです。
阿Qの精神勝利法を活用して幸せに生きるべし
このように説明してきたように、阿Q正伝が書かれた20世紀初頭の中国ではともかく現代の日本では肉体的な苦痛や危機に直面する可能性は極めて低く、阿Qの精神勝利法を活用すれば劣等感・不安・恐怖・寂しさなどの精神的苦痛を軽減・回避して不幸を感じずに生きることができます。
精神的苦痛は肉体的苦痛とは異なりあくまでも精神的な問題なので、自分が存在しないと思えば本当に存在しなくなります。
精神勝利法の使い手になって自己肯定感に満ちた勝ち組人生を歩んでいきましょう。
「ほならね理論」を駆使し30代無職童貞でも自分が大物YouTuberと妄想して自信満々で楽しんでいた貝塚時代のSyamuさん(5chなんJ掲示板では「現代日本の阿Q」と呼ばれている)は、ある意味で現代日本人の理想の生き方です。
その昔、大阪府の貝塚市に金も職もなく名前すらはっきりしない、アトピーで無職のsyamuさんという男がいました。
syamuさんはプライドが高い男で、syamuさんを馬鹿にする者たちに打ちのめされると「ほならね理論」によって心の中で相手を見下して精神的に勝利していました。
オフ会の参加が0人でも「世の中が間違っている」とか、「俺の魅力が分からないだけ」とか思うことで、自尊心を保っていたのです。
YouTubeで生計を立てるなどという虹の上を歩くが如し幻想にしがみつき
ファンの助詞と恋にハッテンなどという絵空事を実像と錯覚し
30歳高卒無職が握手会を思い描く夢と現が逆転した貝塚ネバーランド
人生の幸福度と自己肯定感を高めるためには「ねずみの嫁入り」のような精神勝利法的な発想の転換も必要です。
幸い日本は無職ニートにとっては天国のような国ですので、人並みの幸せを完全に諦めてSyamuさんのようにひきこもりになってしまうというのも選択肢としてありです。
阿Qは最終的に殺されてしまいましたが、平和で豊かな現代日本に暮らすSyamuさんはほぼ40歳の今も余裕で親のスネを齧って生きています。
死や物理的苦痛を受けるリスクが極めて低い平和な長寿社会なら精神勝利法で全ての悩みを解決してしまえばいいわけです。
特に平均以下のスペックの男性の場合、恋愛や結婚などの人並みの幸せを完全に諦めてしまうことで、逆に人生の幸福度が大幅に向上する場合も多いです。
現代先進国では核家族という風習自体が完全に時代錯誤となっていますので、そのような旧来の価値観に基づき恋愛や結婚を望んでも報われないような世の中に変わりつつあるからです。
精神勝利法に頼っていても豊かで平和な社会では阿Qのような末路にはなりません。
最悪せいぜいSyamuさんのようにネットで晒されてオモチャにされる程度です。
豊かで平和な日本に生まれたのなら、阿Qの精神勝利法を活用して幸福度と自己肯定感の高い人生を送りましょう。
男が人並みの幸せを得たいなら正社員就職するしかない
このようにこれからの時代は人並みの幸せを完全に諦めてしまった方がいいとはいえ、異性との恋愛や結婚などをどうしても諦めることが出来ない男性も多いと思います。
結局、平凡な男が人並みの幸せを得たいなら正社員就職するしかありません。
異性から見れば無職ニートひきこもりの男性は論外ですし、非正規者フリーターの男性もよほどのイケメンでなければまともに相手にされません。
正社員就職して月収30万円以上の人並みの収入を得られるようになり、初めて女性との交際や結婚などが可能になるのです。
現在無職ニートで「人並みの幸せをどうしても諦められない」という男性の方は、まずは正社員就職を目指しましょう。
ニートから優良IT企業に正社員就職できる無料の支援サービス
このように説明してきましたが、頭のまともな方ほど「ろくな職歴もない無職ニートが一体どうやって正社員就職するんだ!」と思われるかと思います。
そのご指摘はごもっともです。
しかし、だからと言って人並みの幸せを完全に諦めてしまう必要はありません。
そこで頼りになるのが無職ニートの正社員就職を手取り足取り丁寧にサポートしてくれる無料の支援サービスです。
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