年功序列と昇給制度の崩壊で正社員の終身雇用はメリットではなくデメリットだらけの単なる刑罰になっているのではないか?と私は思っています。
1980年代以前の貧しかった頃までの日本では、職を得られないということは死を意味しており、定年までの雇用が保証される終身雇用は非常に安心な制度でした。
また、右肩上がりに日本が豊かになり生産年齢人口も経済規模も企業の業績も拡大し続けていたので、年功序列と昇給制度が機能しており正社員としてただ長く会社に勤め続けているだけで出世して役職を得て給与が上がり続けることが可能でした。
しかし、現在の日本は十分に豊かになっており、働かなくとも高望みさえしなければそれなりに快適に生きていけることで、生活の安定と安心のために企業の終身雇用制度にすがり定年まで働き続ける必要もなくなりました。
また、少子高齢化によって生産年齢人口も減少に転じたことで企業内の若手社員と中堅ベテラン社員の割合も変化し、中堅ベテラン社員の数があぶれて正社員として会社に勤め続けているだけでは出世もできず管理職の役職も得られなくなりました。
さらにバブル崩壊と平成不況以降は30年間以上も経済成長と企業業績の拡大が停滞しているために、昇給制度も実質的にほぼ崩壊しているのが現在の日本の雇用環境です。
このように正社員の終身雇用制度のメリットをデメリットが上回るようになったのが現在の日本の実態なのです。
職と生活が保障される終身雇用は昭和の日本では有難い制度
職と生活が保障される終身雇用はまだ貧しかった昭和の日本では非常に有難い制度だった。
これは間違いのないことです。
発展途上国だった当時の日本は貧しく働いてお金を稼がないと路上で野垂れ死ぬしかなかったので、職や仕事を得られるかどうかが死活問題でした。
そのため食と生活が安定的に保証される終身雇用制度で大きな安心を得ることが出来ました。
また、当時の男性は現在とは違ってどんな底辺職でも働きさえすれば結婚することが出来ましたので、終身雇用によって安定的に職を得て働くこということ自体に非常に大きなメリットがあったのです。
発展途上国では年功序列と昇給制度が機能し終身雇用は有利
他にも昭和の日本では終身雇用のメリットが大きかった理由として、発展途上国では年功序列と昇給制度が円滑に機能するので終身雇用は有利ということがあります。
発展途上国は急激に経済規模が拡大し物価がインフレして行きます。
以下は戦後から現在までの日本の消費者物価指数の推移のグラフです。
戦後は発展途上国だった日本が経済成長を遂げていた1990年代まで物価は右肩上がりで上昇し続けています。
このように経済規模が拡大し物価が上昇し続けていけばそれに伴って賃金が上昇することが自然であり、以下の会社員の平均月収の推移のグラフのように日本の平均賃金は1990年代半ばまで右肩上がりに上昇し続けていました。
このように経済発展し物価と賃金が右肩上がりに上昇し続けている国の企業では、年功序列と昇給制度によってただ長く働き続けているだけで給与を上げることも簡単であり、従業員の側でも終身雇用制度に守られて同じ会社にずっとしがみ付き続けていれば必ず報われることが出来たのです。
発展途上国だった日本では労働者にとって終身雇用は非常に有利な制度なのでした。
豊かになった現代の日本では定年まで必死に働く必要がない
このようにかつて終身雇用は非常にお得でメリットの大きな制度だったのですが、しかし現代の日本ではそのメリットがほぼ完全に失われようとしています。
その第一の理由として豊かになった現代の日本では定年まで必死に働く必要がなく、終身雇用によって職を守ってもらう必要もないからです。
物質的・経済的に十分に豊かになった現在の日本では、ほとんど働かなくとも余裕でそれなり快適に生活していくことが出来てしまうのです。
そうなると必死に職にしがみ付いて働く必要もなく、終身雇用を有難がる意味もありません。
年功序列と昇給制度が崩壊した日本で終身雇用のメリットはない
また、経済が成長し切って伸びなくなってしまった現在の日本では物価と賃金が上がり続けるということもなく、ただ会社に長く居続けるだけで役職を得て給与が上がって行った年功序列と昇給制度はほぼ完全に崩壊しました。
少子高齢化によって生産年齢人口も減少に転じたことで企業内の若手社員と中堅ベテラン社員の割合も変化し、中堅ベテラン社員の数があぶれて正社員として会社に勤め続けているだけでは出世もできず管理職の役職も得られなくなりました。
これで日本の年功序列制度は完全に崩壊しました。
さらにバブル崩壊と1990年代以降30年間以上も経済成長と企業業績の拡大が停滞しているために会社員の給与も全く上がらなくなり、ただ会社にしがみ付き続けるだけで給与の増額が期待できる昇給制度は破綻しました。
このように年功序列と昇給制度が崩壊して長く会社に居続けることのメリットがなくなったため、終身雇用の意味や有難みも完全に失われたのが現代の日本なのです。
終身雇用の刑罰から逃れようとしてFIREが流行っている
このように現代の日本では終身雇用という制度には全く何のメリットも意味もなくなりました。
そして日本を含む現在の先進国でFIRE「Financial Independence, Retire Early(経済的自立と早期リタイア)」というムーブメントが流行っているのは、終身雇用がメリットではなくもはや人生の刑罰とすら思われるようになったからです。
皆FIREやアーリーリタイアによって終身雇用の刑罰から逃れようとしている訳です。
ではFIREするお金もない庶民が就寝雇用の刑罰から逃れるにはどうすればいいのでしょうか?
男性の場合は恋愛も結婚も完全に諦めてしまうことで人生で必要となるお金を5分の1に減らすことが可能であり、それによって社畜のように一生働き続ける人生から解放されることが出来ます。
一方で女性の場合は結婚市場で圧倒的に有利な20代のうちから婚活を始めて専業主婦になることで、一生働かずに生きて行くことが可能です。
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